「お腹を引っ込めているのに、腰だけ反ってしまう」「立っているだけで腰が張る」。そんな方は、骨盤が前に傾いた状態(骨盤前傾)になっているかもしれません。いわゆる反り腰です。
反り腰とはどんな状態?
骨盤が前に倒れ、腰の反りが強くなっている状態を指します。見た目には次のような特徴が出やすくなります。
- お尻が後ろに突き出て見える
- 下腹だけがぽっこり出て見える
- 腰から背中にかけて張りを感じる
- 太ももの前側やふくらはぎが張りやすい
壁でできるセルフチェック
壁を使って、その場で確認できます。
- 壁に背を向けて立ちます
- お尻・背中・後頭部を壁につけます
- 腰と壁のすき間に手を入れてみます
👉 手のひらが1枚入る程度であれば、ひとまず標準的な範囲です。こぶしが入るほど大きくすき間が空く場合は、骨盤が前に傾いている可能性があります。
① 硬くなりやすい筋肉
骨盤を前に引っ張っている筋肉が縮んだままになっていることがあります。
- 腸腰筋(大腰筋・腸骨筋)…股関節の前側
- 太ももの前側
- 腰の背面
長時間座っている時間が長いほど、股関節の前側は縮んだ状態が続きます。
② うまく使えていない筋肉
反対に、骨盤を支える側の筋肉が働いていないことも重なります。
- 腹横筋(お腹の深い層)
- 骨盤底筋群
- 多裂筋(背骨まわり)
- 横隔膜
これらは体の深いところにあり、自分では意識しづらい筋肉です。腹筋運動をしても、なかなかここには届きません。
③ 毎日の姿勢のクセ
- ヒールの高い靴をよく履く
- 同じ姿勢で長時間過ごす
- 立つときにいつも片足に重心をかける
- お腹を前に突き出すクセがある
骨盤の傾きは、こうした日々の積み重ねでできていきます。
ピラティスでできること
ピラティスでは、次の3つを並行して進めていきます。
- 縮んで硬くなった股関節の前側をゆるめる
- 意識しづらいお腹の深い筋肉を働かせる
- 骨盤をニュートラル(中間位)に保ったまま動く練習をする
大切なのは3つめです。ストレッチで一時的にゆるめても、日常の姿勢が元に戻れば、体も元に戻ります。骨盤の位置を保ったまま呼吸し、手足を動かせるようになって初めて、姿勢として定着していきます。
マシンピラティスでは、リフォーマーのバネが骨盤の位置を保つ手助けをしてくれるため、感覚がつかみやすいという利点もあります。
ひとつ、お伝えしておきたいこと
骨盤の角度だけで、痛みや不調の原因が決まるわけではありません。反り腰に見える方すべてに症状があるわけでもなく、反り腰=悪い姿勢、と単純に考える必要はありません。
また、強い痛みやしびれが続いている場合は、まず医療機関にご相談ください。ピラティスは治療ではなく、体の使い方を整えるためのものです。
そのうえで「なんとなく腰が張る」「姿勢が気になる」という段階であれば、体の使い方を見直すことで変わっていく部分は少なくありません。気になる方は、一度ご相談ください。

